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量子アニーリング型の量子コンピュータ技術を従来のコンピュータで実現することにより、組み合わせ最適化問題を効率的に解決します。
鉄を加熱して、徐々に冷やすことによって、柔らかい鉄にする技術を焼き鈍し(アニーリング)と呼びます。
水は100℃を超える高温だと水の分子が活発に動き回る状態の水蒸気ですが、徐々に温度を下げると、水になり、さらにゆっくり冷やすと水の分子が並んで綺麗な氷になります。
量子アニーリング型の量子コンピュータは、量子トンネル効果によって直接最もエネルギーが低いところに到達することができます。
一方、従来のコンピュータではトンネル効果が使えないので、より深い谷があるにも係わらず、最初に到達した谷の底を解 (局所解) としてしまうことが良くあります。
従来のコンピュータで 量子アニーリングと同様の解を求めるためには、温度(探索の自由度)を段階的に下げながら最もエネルギーが低いところを探す処理(アニーリング)を使用します。
アニーリングによって、従来のコンピュータでも、効率良く(全件を検証しないで)、より深い谷(最適解)求めることができます。
アニーリングでは、組合わせ最適化問題の、目的(評価式)や制約条件などを数式(QUBO式)として設計を行い、QUBO式に問題領域のデータを当てはめたQUBO行列をアニーリング・エンジン(QUBOソルバ)に入力することで、最もエネルギー(E)が低い解(x)を求めます。