目次
量子コンピュータ技術(シミュレーテッド・アニーリング)で、組合せ最適化問題を効率良く解決します。
背景
私たちの身の回りには、車の経路探索、電車の乗換え案内、お店や倉庫の棚割、レストランにおけるメニュー選択など、たくさんの組合せ最適化問題があります。 例えば、2人でレストランに行って、それぞれ4品の選択肢がある5種類の料理(例えば、お酒、オードブル、スープ、メイン料理、デザート)の中から、各種類毎に各自2品づつ選ぶ組合わせは、100億通りを越えてしまいます。 また、32都市を訪問する順番を決める問題(巡回セールスマン問題)の組み合わせは、スーパーコンピュータで解いても8億年以上かかると言われています。 私たちはこのような組合せ最適化問題を経験と直感で解いていますが、その答えが最適かと言われると疑問が残ります。 量子コンピュータを使えば、このような組合せ最適化問題も瞬時に解けると言われていますが、実現はもう少し先の話になりそうです。 弊社の組合せ最適化ソリューションは、このような組合せ最適化問題を、従来のコンピュータを使ったシミュレーテッド・アニーリングによって、現実的な時間で(例えば、前述の巡回セールスマン問題を数分で)効率よく解くことによって、より最適な答えを導出し、お客様の課題解決を実現するものです。
特徴
- 要件定義から設計・開発・検証評価まで全行程をカバーするソリューションテンプレートを提供します。
このテンプレートをお客様の目的に合わせてカスタマイズすることによって、短期間で効率良いシステム構築を実現します。 - 最初は小規模の問題から汎用のPCを使ってスモールスタートできるので、低コスト・低リスクで着手できます。
- 基本的な試作・検証が成功したら、本格的なデータを使った実用システムの構築に移りますが、汎用PCで開発したシステムを問題の規模に応じてCPU→GPU→専用機(富士通デジタルアニーラ)へとスケールアウトすることができます。
- 複数のアニーリング・エンジンから、目的の性質や規模に応じたエンジンを選択できます。
- CPUおよびGPUで稼働する独自開発のアニーリング・エンジンNQSの活用により、特にGPUによる高性能を低コストで実現します。
効果
- 従来のコンピュータを使って、組合せ最適化問題を解き、低コストで問題解決に繋げます。
- ソリューションテンプレートによる短期・低コストで着実なシステム構築を実現します。
- スモールスタートで必要な規模までスケールアウトできます。
適用方法
試作(PoC)→試行(仮運用)→本番運用の各フェーズについて、①~⑥の手順に従ったテンプレートのカスタマイズを行います。
- 要件定義
- QUBO定式化のカスタマイズ
- Pythonコーディングのカスタマイズ
- データの整備と投入
- アニーリング・エンジンの選定と適用
- 導出結果および効果の検証・評価